水没して電源が入らないビデオカメラからデータ復旧 (JVC GZ-RX500)

かつて、JVCが販売していた防水タイプのエブリオシリーズは、ビデオカメラが水濡れに弱いという弱点を克服した画期的なビデオカメラです。しかし、防水性能を発揮するにはカバーを完全に閉じて密閉する必要があり、カバーが緩むと防水性能を発揮できず、本体内部に水が入り込んでしまい、故障を引き起こす事がありました。

今回は、本体内部に水没により故障した、JVC GZ-RX500からのデータ復旧事例をご紹介させて頂きます。

ご依頼内容

2年程前、ビデオカメラを川で使用していた際に、端子カバーがしっかりと閉じていなかったらしく、中に水が入り込んで故障してしまいました。電源を入れてもランプが点滅しているだけで、全く起動しません。
乾燥させるために自力で分解をして組み立て直してみましたが、分解する前には点滅していたランプも点かなくなり、完全に壊れてしまったみたいです。どうしたら良いのか分からず、2年間そのままになっていました。
最近になり、水没したビデオカメラからのデータを取り出す業者がある事を知り、ビデオカメラに記録されているデータを取り出したくて相談させて頂きました。

作業結果

ビデオカメラの液晶画面を開いても電源が入らず、USB接続をしても充電ランプも点かない状態でした。
水没後の通電によりメイン基板がショートした事が原因による故障です。
内蔵メモリを解析した結果、記録されている全ての動画とお写真を、完全な状態で復旧する事が出来ました。
復旧した動画は、ご家庭のBlu-rayデッキのHDDにダビングが出来る、BDAV形式で記録させて頂きました。

GZ-RX500は、防水性能・防じん性能・1.5mの耐衝撃性能・-10度の耐低温性能を備えた優れもののカメラです。
しかし、端子カバーがきちんと閉まっていなかったり、ボディーにヒビが入っていたりすると、その効果を十分に発揮する事は出来ません。
カメラを水中でご使用になる前に、必ずカバーがしっかり閉まっているかチェックをする事をお勧めします。

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